★法事めも

HOUZIメモ

あさ施設におかん迎えに行った。
おかんは、黒い革靴(かかと3センチくらいの)を履きたいて、だだこねて、ぼくは
「おねがいやから、黒いスニーカーにして。みんなおかんが、転んでけがするかもしれないからって、ものすごく心配して、ぼくにいろいろ言ってくるから、おかんがかかと高い靴はいていったら、みんなに失礼やし、みんなに怒らえるから、おねがい」てゆった。
でもおかんは、慣れた靴だから3センチくらいの大丈夫ってわがままゆって、ぼくは、デジカメでその靴の写真みせて、「まともに歩けないのに、なんでこんな靴、履いたらぜったいあかんもん!!!!おねがいやからゆうこときいて」て、ゆって。
施設の人たちがいっぱいいるロビーで、ぼくは「うわーーん」て泣いてもた。
 
そして気楽なおかんみてたら、悲しくなって、ぼくは泣いてるの目立たないように、
おかんの車いすの前にひざまづいて、えぐえぐしました。
「おかんのことで、親戚の人たちみんな、ぼくにいろいろゆってきて、ぼくはおかんに恥かかせないよう、ひとりで、返礼品も御布施もそろえて、お墓掃除して、おはなも、お仏壇とお墓と、○○のお墓のぶんも(赤ちゃんの時に死んだぼくのお兄さん)のとこにもさしてきて、玄関とキッチンもおかんのようにお花いけて、掃除機全部して、雑草もぬいて、お茶菓子もかって、部屋をバリアフリーにもようがえして、仏壇もぴかぴかにして、全部全部やってるんだよ、3かい忌に、おかんがけがしたら、おとんだって怒る。おねがいだから、まじめにゆうこときいて。」て、なきました。
そしたら、「お花をして、掃除機してピカピカにしなきゃきがすまないなんて、お母さんみたいね〜♪お母さんに似ちゃってねえ〜♪」ておかんは、ニコニコしてて。
ぼくも、「お花なんてしたくないけど、やらなきゃダメなんじゃもん、おかんに似てしもたせいや!!おかんのせいや!!」ておかんのお腹にぐうでぱんちした。
 
ほか、いろいろとどこおりなくすすんで。
 
一度お寺で階段をおりるとき、みんながおかんを心配して近づいてきて「だいじょうぶかい?だいじょうぶかい? なきぼくくんは、お母さんの扱いさすがに慣れてるねえー」て右や左や前や後からワイワイ話始めるので、おかんの注意がそれてあぶないので、ぼくはブチきれて「おかんよそ見してしまうから、おかんにはなしかけないでっ!!」てびしーん!て、軽くきれました。
そしたら、親戚のばばあたちが、しん。。。として、ぼくはスッキリしました。
 
ほか、みんな帰るってとき、ぼくがお見送りして目を離したすきに、おかんが勝手に歩きだすなど、みんながひやひやしたりして、
ぼくとおばさんたちに「勝手に歩かないで!!!」てびしーんと怒られて。
その怒られたショックで、おかんは、靴と靴下に関する記憶が急に消えてしもて。
 
ぼくは、最後に残ったおばさんに「今、おかあさんは、怒られたショックで記憶一時的に変だから、話さないほうがいい。話すとこっちのストレスになって、こっちが気が狂うからだめです」てゆって、
最後のおばさんを、しずかに見送りました。
 
おかんは、疲れがたまったり、怒られたり問いただされるとストレスになって一時的に時間や物体の記憶が入れ替わってしまう。
ひとまず、ぎりぎり最後までおかんの脳みそが、もってくれて、ぶじ法事がすんでよかった。
 
そのあと、福祉タクシーでまた、おかんを施設におくったけれど、帰りのおかんは疲れていて、若干地理感覚が変になってて、ぼくは、話さないようにして、おかんの手をにぎってあげました。
 
そして、ひとりで、また実家に帰って、たくさんのお菓子やフルーツを一人でもぐもぐたべた。
ダヴィンチコード」を観ながら、スイカもメロンも食べた。
ここで、ぼくが死んだらどうなるだろうとか、空想で、考えてみたりした。
夜中、ひとりで、ありえないほど、たくさんの皿をあらった。
ぼくは、もう眠ってるはずの、おかんのケータイに
「皿洗うの手伝って〜!!!」てメールした。
 
ねるまえ、おとんの仏壇にオセンコして、
「大変やったけれど、おかんを生かしてくれてありがとう」て、めそめそしました。
おとんが、なんとなく、仏壇の中に存在している気が、ふわりと、した。