★おかん、料理したんだよ o(・Ω・

おねえが、外国からいま、日本に来ておる。
おととい、いい天気の涼しい日、おねえと、おかんと、ぼくで、車のって。
おとんの、お墓参りいった。
あと、スーパーで、降りて、おかんをショッピングカートで歩かせた。
おかんは、1年ぶりのお買いものじゃった。
出前をとるから、おやつや、飲み物をかう予定やったけれど、
ぼくは「簡単な料理ならできるんちゃう?」てゆったら、おかんは一気にいろいろ買いそうになった。
けれど、1回だけの料理やので材料あまってしまうから、簡単なのにしてもろて。
そしたら、『こんにゃくと、ピーマンの甘辛炒め』つくるって。
こんにゃくと、ピーマンをかいました。
そして、出前をとって食べた後、おねえがホームセンターいってるあいだ、
おかんに料理させた。
 
ピアノの、丸椅子を、キッチンにもってきて、スツールがわりにして。
おかんは疲れると、そこに座らせる作戦。
 
おかんは、茶色い猫のエプロンして。ぼくが後ろの大きいボタンをとめてあげた。
 
おかんは、いつもどおり、ぴっ!と包丁のおしりで、こんにゃくの袋を切ってた。
ピーマンもこんにゃくもちいさく細切りにして。
ざるにだして。
1年つかってないフライパンを綺麗にして。
ぼくが買っておいた、油や、調味料など、使って。
部屋にいいにおいがしてきて。
 
先にこんにゃくを炒めて、時間かかるから、おかんが椅子にすわって。
ぼくがフライパンをシャクシャクまぜた。
 
ほんまは、鷹の爪や、ごま油つかうらしいけれど、ないから、
塩コショーさとうラー油などであじつけして、先にこんにゃく炒めたら、とっておいて。
次にピーマン炒めて、ぼくがフライパンをシャクシャクして。
最後に2つをまぜて味を調えます。
 
「そういえば、この料理て、コンビニに売ってないし、居酒屋にもないから、うちだけの料理なん?」て聞いたら
「そう」って。
 
それで、味見したら、おかんのいつもの『こんにゃくとピーマン炒め』のうまい味になってて。
 ぼくは「こんなにうまいの、うちだけの料理なんてもったえないなー全国でやればいいのになー」ていいました。
おかんは「これは、ピーマンをご近所さんにもらって、食べきれないときに冷蔵庫にあったこんにゃくと炒めてみたらおいしかったの。それで頻繁につくるようになったの」やて。

丼に2杯分くらい作って。
 
ぼくも、おねえも、おかんも、出前食べておなかいっぱいやのに、
3人で丼1杯くらいペロリと食べてしまいました。
おとんのお仏壇にも、すこしあげた。
おとんも、久しぶりのおかんの味でよろこんでいたにちがいないよ。
 
ぼくは「何日か外泊できるようになったら、野菜や肉いろいろ買って、こんどカレーつくろう!!」てゆった。
おねえも、帰国のたびにカレーをおねだりして、おかんのカレーが大好きなんじゃった。
 
夜おかんを、また施設に送り、おねえと家具やでいい椅子をこうたり、ホームセンターよったり、
ファミレスよったり、親せきめぐりして、
よるは、おねえと、実家にとまった。
おなかいっぱいやったけれど、おかんのつくった、こんにゃくぴーまんを、夜食にどんぶり1ぱいたいらげた。
 
そういえば、ぼくはいろいろ写真とったんじゃった。
おかんにも、写真とってもろた。
ピーマンは、おかんに炒められて、フライパンの中で緑鮮やかに、踊っていたし、
ぼくは、カーペットに寝転がって、足を天井にむけてじたばたしてたし、
お墓まいりのときは、3人ともサングラスしてた。
 
おうちのなかに、いいにおいがして、家族がおるのは、しあわせです。